GE-N3はオートバイ由来の部分と自転車由来の部分で混成された、やや特殊な車両です。以下を参考にして、日常点検、メンテナンスをよろしくお願いいたします。
ブレーキパッドの残量
GE-N3のブレーキはMTB(自転車)規格です。ブレーキパッドの厚みやサイズが通常のオートバイに比べて薄いため、交換サイクルも早めです。特に雨天時の走行や泥地での走行ではパッドの減りが早くなるため、普段から確認するようにしてください。

キャリパーの上から覗くと、パッドの大まかな残量が目視できます。パッドの残量が1mm以下に減ってきた場合は、早めの交換をお願いします。
タイヤの空気圧
タイヤの空気は時間とともに徐々に抜けて行きます。手で押して容易に凹むようであれば、空気圧は足りない可能性が高いですが、空気圧ゲージを使用することで、より確実な空気圧の管理ができます。

市街地における空気圧の目安は1.0-1.6kgf/cm2くらいです。空気圧が低い場合、転がり抵抗が増えてしまい、電力消費が早くなってしまったり、速度が低下したりします。高すぎる場合には、乗り心地がゴツゴツしたり、グリップ力が低下したりします。
オフロード走行をする場合には、クッション性能やグリップ性能を高めるために0.7-0.8kgf/cm2ぐらいまで下げることが一般的ですが、それ以上に下げる場合は、ビードストッパーの装着を推奨します(リムに穴あけ加工が必要です)。
タイヤの溝の残量
タイヤが減って来ると、雨天時の安全性や、パンクのリスクが高まります。標準装着のタイヤにはウェアインジケーターは有りませんが、溝の深さが2-3mmに減る前に、交換をお願いします。

また、溝が残っている場合でも、経年劣化でひび割れが見られるような場合は、タイヤを新しいものに交換してください。
チェーンの清掃&給油
チェーンは定期的に清掃&給油を行うことでチェーンの寿命を長く保つことや、電気消費を抑えることにつながります。
まず、シールチェーンに対応したチェーンクリーナーを使用し、汚れを落としてください。

30cm程度の頑丈な箱か台を用意し、バイクを載せると作業が容易になります。
クリーナーを吹き付けて、汚れを浮かせます。歯ブラシなどで汚れをかき落とし、その後ウェスなどで拭き取ってください。
綺麗にした後、シールチェーン対応のチェーンオイルを塗布してください。

チェーン全体にまんべんなくオイルを塗布してください。※このとき、ブレーキにオイルが飛ばないようにご注意ください。
チェーンの張りの調整
チェーンの張り具合が適正かどうか確認してください。特に新車から間もない時期には初期伸びをすることが多く見られます。チェーンがたるんでいると、車体や衣類への接触の危険や、チェーン外れなどのトラブルの原因になります。

矢印のあたり(中央部付近)で、上下動の幅が20-30mm程度(通常のオートバイよりも少し張り気味です)になるように調整してください。
調整の手順は、ホイールアクスルを固定しているボルトを19mmのレンチで緩め、スネイルカム(勾玉形状のアルミ板)を回転させてホイールを前後させ、チェーンの張りが丁度良いところで再度、アクスルボルトを軽く締めてください。後輪を回し、ブレーキ操作を何度か行い、ブレーキとホイールの平行を確認した後、アクスルボルトをしっかりと締め込んでください(指定トルク70Nm)。
チェーンプロテクターの摩耗
チェーンが常に接触する部位です。黒い樹脂が摩耗して内部のアルミフレームが露出する前に、新品に交換してください。

特に、このリングは日ごろからご確認をお願いします。
灯火類の作動
ヘッドランプ、テールランプ、ターンランプ、ストップランプの各ランプ、ホーンが正常に作動することを確認してください。

スポークのガタ
ホイールのスポークにガタが無いかチェックしてください。特に新車のうちは緩みやすいのでご注意ください。

スポークがグラグラしたり、ニップルが手で容易に回らないようにお願いします。
締め付け指定トルク
各部のボルト、ナットを定期的にチェックして、緩みがあれば締めてください。場所によっては強く締めすぎるとネジ穴を破損してしまいますので、適正なトルクで締め付けてください。



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